長野県白馬村・姫川源流湧水
採音日:2026年6月4日
記録:かもめ
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国道を外れ森の方へ歩くと、5分も歩かないうちに、何時間も森を歩いたかのような景色に出会います。

ここでは、足元のみずみずしい苔のあいだから水があふれ、川が生まれていく様子を見ることができます。
白馬に暮らして5年ほど。眠るときに聞きたい音として真っ先に思い浮かんだのが、この姫川源流でした。
白馬というと、冬の雪山の景色を思い浮かべる人が多いかもしれません。でも、雪を楽しむ人々で賑わう季節が終わり、森の色が少しずつ深くなっていくこの頃の落ち着きもまた白馬らしさのひとつです。

この場所は、地域の人たちにとって大切な憩いの場です。音を探して歩いている間に、ここでのジョギングを日課にしているという近隣の方や、ウェディングフォトの撮影をしているご夫婦とすれ違いました。
思わず深呼吸したくなるような場所が、誰かの特別な一日にも、日々の暮らしにも、自然に溶け込んでいます。

そんな人々が挨拶を交わす声のほか、音に注目して歩いていると、静かだと思っていたこの場所にもさまざまな音があることに気がつきます。水の流れる音はもちろんですが、周囲の虫や鳥の声は、意識して聞けばうるさいくらいです。なのに静かだと感じるのは、それが心地いい音だからなのでしょうか。

この声の主はだれなんだろうと、持ち帰った音を鳥のさえずり解析ソフトにかけてみたのですが、他の音に紛れてしまい、分からずじまいでした。「フクロウ」と出てきたのはさすがに違うんじゃないかと思うので、いつかこのあたりの生き物に詳しい人に聞いて、追記できたらと思います。
Ritual Roomでは、このように集めた音を、
眠りの音として聞くことができます。
この場所について
姫川源流湧水は、環境省の「名水百選」に選ばれています。森の中では、地面のあいだから水が湧き出し、少しずつ流れになっていく様子を見ることができます。こうして生まれた姫川は、北に向かって流れていき、新潟県糸魚川市で日本海へと注ぎます。
「姫川」という名は、『古事記』にも登場する高志国の姫、沼河比売(ぬなかわひめ)に由来すると伝えられているそう。
姫川源流の隣には、親海湿原(およみしつげん)が広がっています。標高はおよそ745メートル。低温で、栄養分の少ない湿原ならではの環境によって、亜高山帯から高山帯に生育する植物を見ることができます。親海湿原と姫川源流部は、そこに生きる動植物と自然環境を守るため、長野県の自然環境保全地域に指定されています。

アクセス
姫川源流自然探勝園(姫川源流湧水・親海湿原)
長野県北安曇郡白馬村神城
JR大糸線 南神城駅より徒歩約15分
駐車場あり(白馬さのさかスキー場第1駐車場・無料・約100台)
4月上旬〜11月中旬・見学自由